診療項目

婦人科腫瘍・感染症編その1

がん・子宮筋腫・子宮内膜症(腺筋症)・性感染症・ワクチンなど汐留第二セントラルクリニックは新橋近隣の多くの企業の皆さま方のがん検診(子宮がんや乳がん検診)ならびに異常があった場合には精密検査を行うとともに、広く一般の婦人科疾患を診療し治療を行っています。 患者さんの訴え(症状や病名)の中で、多いものを挙げてみました。

子宮頸がん(子宮頚部異形成)

…若い世代に増加しています

  • このごろ生理以外にも時々出血し、おりものに血が混じることがあります。
  • 性交渉の後に出血するのですが・・・
  • このごろ水のようなおりものがとても多くて、ナプキンを何度もかえるほどです。尿漏れはないと思うのですが・・・

このような月経以外の出血を「不正出血(生理以外の出血)」と言います。 稀に、出血ではなく「水様性のおりもの」が子宮頸がんの症状である場合もあります。実際には不正出血の原因が「がん」だったという例は非常にまれですから、悩んでいるくらいなら受診して安心するようにしましょう。実際には一過性のホルモンのアンバランスで出血する方が多いようです。 いっぽう子宮頸がんの原因のひとつにパピローマウイルスというウイルスが関与していることがわかり、主に性交渉で感染することが知られています。 近年20歳代、30歳代の若い年代に子宮頸がんが増えています。症状は不正出血ですので、不正出血がある方はもちろん、症状がなくても検診を受けたことのない方は是非一度受診するようにしましょう。 また子宮頸がんの前の状態、異形成(がんではないが正常でもない)という疾患も若い年代の方に増えています。下記の専門外来の項をご参照ください。

婦人科・乳腺のがん検診と精密検査について

がん検診を受けたいのですが(職域検診・区民検診・個人検診)

検診には3つの種類があります。職場から受けるよう指導される職域検診、例えば港区民が区から受けるよう勧められる港区民検診、個人で受けようと受診する個人検診です。いずれも随時受け付けておりますので、多くの方々の受診をお待ちしております(前もってのご予約をお願いいたします)。 当クリニックは「港区民の検診実施施設」に認定されています。 港区民検診は7月1日から翌年の1月末日まで受けることができます。

⇒当クリニックでは・・・ ●マンモグラフィーがあるので、区民検診は子宮がん検診・乳がん検診を一度に済ませることができます。 ●もし検診で異常があった場合には、乳がんや子宮がんの「専門医」が精密検査(二次検診)を行い、どのような異常であるか詳しく説明いたします。

がん検診で「要精査」とか「精密検査を行っている医療施設を受診してください」と書かれているだけで紹介状もなく、どんな異常なのか、またどこへ行ったらいいかわかりません。

⇒当クリニックでは・・・ ●検診で異常があった場合には精密検査が必要です。何よりもどういう異常か、どの程度の異常かについて、経験豊富ながんの専門医が精密検査をして詳しく説明いたします。今すぐ治療の必要があるものはしかるべき専門病院へ、経過観察でよい場合には引き続きフォローいたします。こちらに検診に来られた方々はもちろんのこと、近隣のクリニックや検診施設からも多くの患者様を紹介いただいております。どこで異常を言われた場合でも結構ですので、おいでいただき不安を解消していただければと思います。

子宮頸部異形成外来 ⇒毎週火曜日~木曜日(矢島・西ヶ谷医師)   乳腺外来 ⇒隔週火曜日午後(鹿内医師)
検診で異常を言われた方。明らかに異常な症状がある方の精密検査や、軽い異常であるため今すぐの治療の必要がなく定期的なフォローをしていく専門外来です(紹介状や検査結果があればご持参いただければ助かります)。

◎ここで可能な検査は・・・ (大学病院のような大きい施設とほぼ同じです) 子宮頸がん⇒細胞診・コルポスコープ診・組織診・パピローマウイルス検査(型別検査を含む) 必要に応じてMRI、CT 子宮体がん⇒細胞診・組織診・超音波検査・必要に応じてMRI、CT 卵巣がん⇒超音波検査・腫瘍マーカー検査 必要に応じてMRI、CT 乳がん⇒視触診・マンモグラフィー・超音波検査・エコーガイド下生検 必要に応じてMRI、CT

子宮体がんと卵巣腫瘍(がんを含む)について・・・婦人科検診の落とし穴!

  • 母が卵巣がん(あるいは子宮体がん・乳がん・大腸がん)だったので私も心配です・・・一部に家族性に発症するがんがあります。
  • 最近、月経が不順で月に何度も生理が来ます・・・更年期だと思っていたら、実は子宮体がんだったというケースも。
  • 閉経しているのに先日突然、不正出血がありました。そういえばこの1か月断続的に出血しています・・閉経後の出血は子宮体がんである場合があります。
  • 最近、おなかがやけに張る感じです。おなかに何か硬いしこりを触れます・・・卵巣腫瘍は良性悪性を問わず早期発見が困難です。

がんによっては家族性に発病しやすいものがあります。特に乳がんや卵巣がん・子宮体がん・大腸がんの方が身内にいらっしゃる場合には念のため積極的に検診を受けるようにしましょう。 子宮がん(=頸がん+体がんを指す)の公的な検診は実際に「頸がん検診」がほとんどで「体がん」を検査してくれる場合は少ないのが現状です。子宮の奥から細胞を擦り取る細胞診検査が必要です。 卵巣がん検診をする場合に内診(触診)だけでは精度が低く見逃される場合が少なくないため、超音波検査(乳がん検査も同様で精度の高い検診を受けるには触診+マンモグラフィーあるいは超音波検査)が必須です。

⇒当クリニックでは・・・ ●乳がん検診:マンモグラフィーか超音波検査による検診をおすすめします。 ●子宮体がん検診(細胞診検査)、卵巣がん検診(超音波検査)もぜひおすすめいたします。 ●症状がある場合は保険を適用いたしますので症状があればお申し出下さい。 ●精密検査も可能:異常が見つかった場合には精密検査を行い、どのような異常であるか詳細にご説明致します。

最も多い婦人科の良性疾患:子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症について

  • この頃、月経の量がとても多くなりました。血液検査では貧血と言われます。
  • 寝ながらおなかをさわると硬いしこりを触れます。(子宮筋腫などの症状)
  • 月経痛が年を経るごとにつらくなってきました。このごろは月経の後も腹痛や腰痛がひどいです。超音波検査で卵巣に血液がたまった腫れものがあると言われました。(子宮内膜症などの症状・所見)
  • 月経痛がつらく、出血量も多くて耐えられません。(子宮腺筋症などの症状)

こんな症状の方、おいでください。 そして・・・

  • 子宮筋腫(あるいは子宮内膜症)があると言われましたが、それがいったいどんな病気でどれほどのものがあるのか、詳しい説明がないのでよくわかりません。今後どうしたらいいのでしょうか(医者の説明不足による不安)。
  • ピンポン玉くらいの筋腫で、たいしたことはないので近くのお医者さんで診てもらうように言われました(大病院は手術を必要とする患者さんが優先されます。それをバックアップするのが我々の役目です)。
  • すぐ手術しなさいと言われましたが納得がいきません。迷っています。
  • 子宮を摘出するように言われましたが、子宮を取りたくありません。(手術への迷い・不安)。
  • 手術を勧められましたが、手術以外の方法で何とかしたいのですが・・。(患者としての希望)。

これらの疾患は基本的には良性疾患なので、治療法にはいろいろな意見があって当然です。それを医学的見地から治療ガイドラインや2000件以上の手術経験をもとに治療戦略をアドバイスいたします。 多くの治療方法がありますが、外科的治療を除きいずれも完全に治してしまう方法はありません。基本的に月経があるうちは徐々に進行(大きくなる、症状が悪くなる)する疾患ですが、近年新しい薬も開発されており完治できないまでも、疾患と上手につきあっていく選択肢が増えてきました。これらの疾患とどう向き合っていくかの選択肢を、患者さんの希望を最大限に尊重して一緒に考えたいと思います。 もし手術という方法を選択された場合は信頼のおける医療施設にご紹介いたします。

⇒当クリニックでは・・・ ●定期検診:小さい病変に対しては超音波検査等で定期的にフォロー致します。 ●大きな病変に対して:MRIを撮影後、血液検査など施行したうえで、上記のとおり患者さんとともに今後の治療戦略を話し合いたいと思います。 ●子宮内膜症や子宮腺筋症などに対して:低用量ピル、ディナゲスト、GnRHアナログ(リュープリンなど)、ミレーナ(黄体ホルモン放出型子宮内避妊システム)など、保存的治療のラインナップをご用意しています。 ●手術が必要な場合:しかるべき大きな病院に紹介状をお書き致します。

性感染症にかかっていないか心配です

  • 性感染症にかかっていないか一度検査をしたいのですが・・・。
  • このごろ黄色いおりものが多く、においが気になります。
  • 陰部に盛り上がったイボのようなものができています。
  • 陰部にぶつぶつができて、ひりひりと痛くて排尿時にしみます。
  • 陰部のかゆみがひどく、白い粕(かす)のようなおりものも多いのですが・・。
  • もう閉経しているのですが膣がひりひりして、黄色いおりものが出たりします。

性感染症にはクラミジア頸管炎、淋病、性器ヘルペス、尖圭コンジローマなどがあり、ほかにも梅毒やエイズなどまれですがいくつかあります。中でもクラミジアは最も多く、約半数は症状がない(無症候性)と言われています。性感染症はパートナーも一緒に治療するようにしないと、せっかく治療してもまた感染してしまいます。男性は泌尿器科の受診をお勧め致します。

⇒当クリニックでは・・・ ●おりものなどの検査:クラミジアや淋菌、膣内の雑菌に対して。前者は抗生物質の飲み薬や点滴、後者は主に抗生物質や抗真菌剤の坐薬・クリーム等で治療します。 ●水疱部を擦る検査:性器ヘルペスに対して。 ヘルペス治療薬で治療します。 ●一部小さい組織を取って調べる検査:尖圭コンジローマに対して。尖圭コンジローマは外来で電気メスによる焼灼を行い治療しています。局所に麻酔をするため痛みは全くありません。およそ2回の治療でほとんどの症例は完治します。また子宮頸がんワクチンは尖圭コンジローマも予防します。 コンジローマに塗る塗り薬で治療することも可能です。 ●血液検査でわかるものも:梅毒やエイズに対して。上記疾患に比べると数は少ないですが血液検査でわかりますので希望される方はご相談ください。

ワクチン接種を希望される方へ

  • 風疹のワクチンについて

⇒当クリニックでは・・・ 随時接種しております。ご予約の上、お越しください。 港区では港区民(19歳以上)を対象に風疹予防接種費用の助成を行っています。 多少の条件がありますので詳細は港区へお問い合わせください。

  • 子宮頸がん予防ワクチンについて

⇒当クリニックでは・・・ 随時接種しておりますが、インフルエンザや風疹のワクチンと異なり、いったいどのようなワクチンなのかご存知ない方も多くおられると思います。実施はいつでも可能ですが、実施前に「子宮頸がんとワクチンについての関連」「頸がん予防ワクチンとは」「副作用」など説明を致します。いつでも接種は可能です。ご予約の上、お越しください。

  • インフルエンザワクチンについて

⇒当クリニックでは・・・ 随時接種しております。ご予約の上、お越しください。

内分泌・更年期編その2

月経異常/不妊、避妊/妊娠、更年期障害など 月経の異常/不妊に関するもの

  • 月経が不順です。3ヶ月生理が来ないことがあります。
  • 月経が10日以上続いて止まりません。
  • 子供がほしいので妊娠のタイミングをはかりたいのですが。

月経異常は、年齢や異常の程度などにより様々です。生殖年齢にある女性では月経の遅れは常に妊娠を鑑別する必要があります。また頻回の出血は月経ではなく不正出血のことがあり注意が必要です。年齢的には10歳代の女性では月経がきちんとしていなくても20歳代になると自然によくなることもしばしばです。さらに現在独身の女性と、既婚で子供が欲しいという女性とでは対応は異なります。いろいろな要因を把握した上で必要な検査ならびに治療方法を選択していきましょう。

⇒当クリニックでは・・・ ●月経不順の是正:超音波検査やがん検診、ホルモン値測定、基礎体温測定などをおこない、必要な場合は薬で月経を整えます。 ●タイミング指導:超音波検査やホルモン値測定(血液検査)を行います。 無排卵の場合は排卵誘発剤を使用し、超音波検査や尿検査(排卵チェッカー)によりタイミング指導を致します。それ以上の検査、治療を望まれる方は不妊専門のクリニックをご紹介いたします。

避妊(ピル)に関するご相談・・・ピルは怖いものではありません

  • ピルを使ってみようと思うのですが、なかなかふみきれません
  • 月経前の気分の変化などにもピルは良いと聞いたのですが・・・
  • 月経痛の緩和や月経量のコントロールもできると聞いたのですが・・・

ピル(低用量経口避妊薬)は2種類の女性ホルモンを含み、毎日規則正しく服用することでほぼ100%確実な避妊効果が得られます。赤ちゃんが欲しくなったときにはピルの服用を止めれば速やかに妊娠可能なもとの状態に戻ります。日本ではコンドームによる避妊が多いのですが、欧米ではピルが広く使用されています。ピルの主たる作用は避妊ですが、そのほかにも上に挙げたような効果があります。月経痛の緩和など避妊目的以外にも使用する場合は、ピルが最善の方法かを判断した上で、ご本人の希望も考慮して処方したいと思います。 さて、最近ピルの効用として月経痛の改善や月経前緊張症(PMS)の改善効果が注目されています。もちろん鎮痛剤ではないので時には鎮痛剤の併用も必要ですが、月経痛が強い病気「子宮内膜症」の進行を抑える効果も指摘されてきており、若い世代の月経痛を中心に積極的にピルを服用して月経痛を緩和することを推奨する傾向にあります。最近、最大120日服用し続けることにより月経回数を減らすことができるピルも認可されました。月経痛が辛い方などには朗報です。いろいろな種類のピルを用意していますので、医師と相談の上、ご自身に合ったピルを服用しましょう。

⇒当クリニックでは・・・問診でチェック:ピルを服用してよいかを問診でチェックするとともに、継続して服用される場合でも定期的に、変わったことがないかをチェックしてから処方するようにしています(継続使用される方はできるだけお待たせしないように優先して処方いたします)。 ●ピルの副作用について説明致します:特に非常に稀ですが、血管の中の血液が固まる「血栓症」という副作用があり、服用前の問診ならびに副作用の説明と対応について説明の上、服用していただくことにしています。 ●薬のアドバイス:ピルといっても多種ありますので初めての方にはどのようなピルが適しているかをアドバイスの上、処方しています。大きな違いはありませんがご本人との相性もあり、とりあえず1シート使用しますので使用感をお聞かせください。その後は原則として3シートずつ処方致します。 ●定期検査:年に1回は子宮頸がん検診、超音波検査(以上は保険診療として)、血液検査(自費1,100円)を行うようにしていますが、職場検診や区民検診などですでに受けられた方は結果をご持参ください。

避妊リング(IUD)を入れたいのですが?

ピルとともに避妊効果の高い避妊法です。IUDについての問診と説明をした上で挿入します。当院のIUDは一度挿入すると約5年間有効な器具を使用しています。妊娠を希望する場合はそれを抜去すればもとの状態にもどります。出産経験のある方(帝王切開は除く)で一定期間(あるいは今後)避妊を希望される方に適しています。いずれもほんの数秒で脱着が可能です。 また避妊リングに黄体ホルモンを付加することにより子宮内のホルモン環境を変えて子宮内膜の増殖を抑制し、月経量や月経痛のコントロールが可能な避妊リング(ミレーナ)があります。からだ全体のホルモンはそのままに、子宮内で局所的に黄体ホルモンを作用させて子宮内膜の増殖を抑え月経を軽くしようというものです。最近、保険適用となり約1万円と高価に思われがちですが一度挿入すれば5年間有効で、ほぼ完全な避妊効果とともに月経痛や月経量などの軽減をはかり、飲み薬のように毎日服用するわずらわしさがありません。1日あたりのコストに換算しても低用量ピルよりもはるかに安価になります。避妊器具ではありますが子宮腺筋症のような月経量が多く月経痛もつらい方に適しています。すべての方に適応するというわけではありませんので、医師とよくご相談ください。

⇒当クリニックでは・・・ 1日あたりコスト ●低用量ピル(OC)2,750円(1シート) ÷30=92円/日 ●避妊リング 38,500円        ÷5年間=21円/日

  • 避妊に失敗してしまったので緊急の避妊薬がほしいのですが・・・
  • 今度旅行に行くので月経をずらしたいのですが・・・・

⇒当クリニックでは・・・ いずれも問診を行った上で、すぐお薬を処方致します。 ●緊急避妊:新しいノルレボという避妊効果が高いお薬(16,500円)を用意しております。避妊に失敗してから3日が経過しますと避妊の効果はかなり落ちてきます。失敗したと思ったら、なるべく早くおいでください。 ●月経移動:中用量ピルのプラノバールを処方致します。遅くとも月経を避けたい時期あるいは予定月経開始から1週間以上前、少し余裕をもっておいでください。  プラノバールに関するお問い合わせはこちら

妊娠について

  • 月経が来ません(遅れています)
  • 市販の妊娠検査薬が陽性でした。

月経が遅れている場合は妊娠か月経不順のどちらかです。

⇒当クリニックでは・・・ ●尿妊娠反応:妊娠しているかどうかの検査を致します。 ●超音波検査:妊娠が判明した場合には超音波検査を行いつつ妊娠10週くらいまでは当クリニックでフォロー可能です。 ●紹介状:なるべく早く分娩施設のある病院に紹介するように致します。最近は分娩可能な病院が限られてきたので早く予約しないと断られてしまう可能性があること、当院では夜間対応ができないことより早めに産科病院をご紹介致します。大きな病院を希望される方には必ず紹介状をお書き致します。

更年期を迎えるにあたって

  • このごろ生理が2ヶ月あき、ときどきポ~と顔がほてる気がします
  • 腟のあたりがひりひりしてしみるような感覚です。生理はないですがときどき下着におりものが付いています。性交渉もつらいです。
  • いらいらする 汗をかく 気分がふさぐ 気力がない だるい 耳鳴りがする 目がまわる 頭痛がする 動悸がする 性器出血が続く・・・

女性の一生の中で閉経を迎えるというのはひとつの大きなイベントです。 卵巣の機能がだんだんと衰え、いわゆる女性ホルモンの分泌が悪くなります。その過程でいろいろな症状が起こることがあります。ちょうど雲の上を水平飛行していたジェット機が着陸のため雲の中に入り、揺れが生じているような状態です。その揺れ方も様々です。個人個人の症状・悩みを聞いて必要に応じて治療いたします。実は上2つの症状(のぼせと腟のひりひり感)に対してホルモン補充療法は非常に奏効することが知られています。 ただしここで注意しなくてはならないのはそれが本当に更年期による症状なのかということです。すべて更年期のせいだとして処理するのは危険で、重大な疾患を見逃すことがあります。まず症状に対して他の病気を鑑別した上で診断・治療しましょう。 治療は女性ホルモンを投与する方法が主体ですが、その是非についてはいろいろな意見があります。乳がんや脳・心血管系疾患のリスクなどいろいろ取りざたされていますが、それは薬の投与方法や投与量、投与期間、また国(民族)によっても異なり、外国のデータが日本にそのまま当てはまるものかどうかは疑問で、わが国のデータでは欧米でいうほどにいろいろなリスクは高くありません。 漢方薬も更年期症状のみならず広く処方しております。西洋の薬と異なり効果はマイルドかもしれませんが、陰と陽、五臓、気血水など漢方独特の評価を行い、心身一如(心と体は一体)の考え方から生体の正常からの偏位やねじれを戻そうとするのが基本姿勢です。

⇒当クリニックでは・・・ 学会で推奨される方法にのっとり、ホルモン剤にせよ漢方薬にせよただ薬を出すのではなく定期的に拝見しながら、時に検査をしながらご本人の症状の改善をみていくように致します。

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